東京電力柏崎刈羽原発事故におもう

2018年5月8日

16日に突如襲った中越沖地震。直後のニュースでは「異常なし」がいち早く報道された東京電力柏崎刈羽原発であるが、その後、これまでに微量の放射能漏れや変圧器火災など、計63件のトラブルや機器の損傷などが見つかった。

この日襲った揺れは、耐震設計で想定する最大の揺れを大きく上回るものであり、原子炉に致命的なダメージを受ける恐れもあったという。1986年のチェルノブイリ事故を思うとほんとうにおそろしい。

東電は当初、運転再開に最低数か月かかるとの認識を示したが、被害の深刻さが明らかになるにつれ、再開にはほとんど見通しが立たなくなった。「絶対安全」という幻想を持ち、トラブルの発生を隠ぺいしようとする原子力関係者の体質も垣間見えた。

柏崎市と刈羽村の避難所で暮らす被災者のうち82%が、東京電力柏崎刈羽原発の安全性に不安を感じているという報道もあった。

早急に原因を究明し、地震発生に迅速に対処する体制強化など、全国の原発で安全確保策を講じることは当然だし、遅きに失したといわざるをえない。また、核物質や有害化学物質の取り扱い事業所、活断層や洪水などの危険情報を市民に積極的に開示し、危機管理の強化を急がなくてはならないと思う。しかし、それとて直下型地震を起こす可能性のある未知の断層が無数にあるという現状を考えると抜本的な安全・安心には結びつかない。

今こそあらゆる主体が連携し、大量消費型の社会・経済をみなおし、原発依存のエネルギー政策から、新エネルギーの活用など脱原発へと転換させる方策を真剣に考える時だと思う。
世界でも有数の地震国である日本。この地震列島に55基の原発がたつ日本の現実。
中越沖地震は、電気を使う私たち一人ひとりに大きな重い課題を突きつけた。<いちかわ・かずこ>